▲Scene image text▼
  「そんな……」
   目の前に再び現われた生体兵器。そして向けられた銃のようなものが火を噴く。
  「わあああああああ!」
   現実を拒絶するように、無我夢中で手を突き出すと生まれて初めての感覚に体が包まれる。
   ギイィィィィン――!
   金属同士の摩擦音が響き渡り、弾道がねじ曲げられる。
   不可視の力――特異点を生まれて初めて発動させた瞬間だった。