▲Scene image text▼
「うん。そうなの。夕焼けの色になると、いつもの東京じゃないみたいなのよね」
莢香はそう言いながら、穏やかな表情で目を細めて遠くを見る。
「でも、これは私たちの街……私と祐爾が一緒に生まれて、今もこうして一緒にいる街」
「莢香……」
「んん、んふぅ……も、もうっ、急なのはダメ」